世界不妊啓発月間は、日本だけではなく世界のカップルが直面している不妊に対する認識を高めるために、毎年6月に開催されているものです。
2023年4月4日にWHOが発表した報告書では、成人人口の約17.5%(世界の約6人に1人) が不妊を経験しており、グローバルで大きな健康課題であり、心理社会的ウエルネスに影響を及ぼすとも明言されました。
日本では、不妊の検査や不妊治療を受けている、または受けたことがあるカップルは約24.3%(4.4組に1組)で、不妊治療で生まれる子どもの数は年々増え続けています。2020年の1年間に生まれた子どもの約7.1%(約14人に1人)が体外受精で生まれているのが現状です。
不妊は特別な人の、特別な問題ではありません。
不妊は普段の生活ではなかなか気がつかず、当事者になってから初めて知ったという人も少なくありません。
特定非営利活動法人Fineはこの世界不妊啓発月間において、当事者の周りにいる人に正しい情報を知っていただき、今はまだ妊娠や妊活を考えていない若い世代が子どもを授かりたいと願ったときに、知らなかったと後悔することなく、自分たちらしい選択ができる社会を目指して活動を進めていきます。
今回、広く啓発するために、「妊活リボン」をデザインしました。
妊活はカップルで行なうものですが、男性と女性だけではなく、2つの性に限定されない多様なカップルを表す配色でデザインしました。
また、人々の身体的、精神的、社会的な要因も含めた健康、つまりウェルビーイングを実現し、軽やかに自分らしい人生を歩める社会形成に願いを込めて、風になびくリボンをイメージしました。
メッセージ
Message
不妊治療が保険適用になって1年が経ち、経済的負担軽減により子どもを望む若い方々が、早めに受診しやすくなりました。
今回のイベントで、もっとたくさんの若い世代の皆さんに正しい情報を知っていただき、子どもを授かりたいと願ったときに後悔しないために、そして自分らしい生き方を選択ができる、そんな”みらいAction”につながることを期待しています。
野田聖子氏
衆議院議員
内閣府特命担当大臣(地方創生 少子化対策 男女共同参画)
女性活躍担当
こども政策担当
孤独・孤立対策担当
不妊治療の保険適用など、子どもを授かりたいと願い人たちの環境は変化しています。
しかし、地域や企業においては、いまだ妊活は個人的なもの、不妊は特別なことという意識は変わっていないと感じています。
本イベントをきっかけに、当事者の周囲にいる人たち、若い人たちに
妊活や不妊についての正しい情報を得ていただき、自分らしい将来の選択について、考えるきっかけになれば幸いです。
野曽原誉枝
特定非営利活動法人Fine 理事長
啓発セミナー
Seminar
不妊専門の医師や企業のダイバーシティ&インクルージョンを推進する専門家、公共の場をデザインするプロフェッショナルの方々をゲストに招いてのオンラインセミナーです。
ウェビナー形式ですので、匿名でどなた様でもお気軽にご視聴いただけます。
※後日アーカイブ配信を行います。
基調講演
2023/6/27(火)14:00〜14:45
パネルディスカッション
2023/6/27(火)14:45〜16:00
■基調講演概要
人は生まれて成長し、大人になって子供を産み育て、最終的には老いて一生を終えます。最近では女性の人生の流れが大きく変わっています。キャリアを築きたい女性が増えており、高学歴な人が増える一方で、結婚や出産が遅くなる傾向にあり、結婚しない人も増えているため、少子化が進んでいます。こうした女性の生活の変化に伴い、女性の健康問題が重要視されるようになっています。
生産年齢の女性が少なくなる超少子化社会では、女性の社会参加が期待されています。しかし、これまで社会や企業では、女性のライフプランやキャリアプランを考慮した働き方や健康管理が準備されてきたとは言い難い状況です。
今回の講演では、女性が一生を健康で充実した日々を過ごすために、社会や企業が女性の健康問題を総合的に支援するためには、何が必要なのか考えてみたいと思います。女性の人生のステージに合わせた健康の包括的な支援が必要であり、企業も従業員の健康への投資を行い、組織の活性化と生産性向上を図りながら企業価値を高めることの重要性についても話す予定です。
▼登壇者プロフィール
吉村泰典氏
慶應義塾大学 名誉教授
【学歴】1975年慶應義塾大学医学部卒業
【職歴】1983年米国ペンシルバニア病院research fellow
1984年米国ジョンズホプキンス大学instructor
1995年慶應義塾大学医学部産婦人科教授
2013年内閣官房参与
(少子化対策・子育て支援担当.2020年まで)
2014年慶應義塾大学 名誉教授
2015年福島県立医科大学 副学長(業務担当)
【学会】2007年日本産科婦人科学会理事長(2011年まで)
2010年日本生殖医学会理事長(2014年まで)
2011年日本産科婦人科内視鏡学会理事長(2015年まで)
【受賞歴】福澤賞、日本産科婦人科学会栄誉賞、松本賞
■パネルディスカッション概要
社会の変化とともに自身が思い描く将来像や現実も日々目まぐるしく変化していきます。基調講演の「well-being」をもとに、「みらい」に向けてどのような「Action」を取るべきか、様々な分野のプロフェッショナルをゲストスピーカーにお招きし、心構えや姿勢などその「ヒント」を探っていきます。
▼登壇者プロフィール
(1)マリ尾崎(スプツニ子!)氏
株式会社Cradle代表取締役社長
MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボ助教授、東京大学大学院特任准教授を経て、現在、東京藝術大学美術学部デザイン科准教授。2019年よりTEDフェロー、2017年より世界経済フォーラム「ヤング・グローバル・リーダー」選出。第11回「ロレアル‐ユネスコ女性科学者 日本特別賞」、「Vogue Woman of the Year」、日本版ニューズウィーク「世界が尊敬する日本人100」 選出等受賞。2019年、株式会社Cradleを設立、代表取締役社長就任。
(2)吉村泰典氏
慶應義塾大学 名誉教授
【学歴】1975年慶應義塾大学医学部卒業
【職歴】1983年米国ペンシルバニア病院research fellow
1984年米国ジョンズホプキンス大学instructor
1995年慶應義塾大学医学部産婦人科教授
2013年内閣官房参与
(少子化対策・子育て支援担当.2020年まで)
2014年慶應義塾大学 名誉教授
2015年福島県立医科大学 副学長(業務担当)
【学会】2007年日本産科婦人科学会理事長(2011年まで)
2010年日本生殖医学会理事長(2014年まで)
2011年日本産科婦人科内視鏡学会理事長(2015年まで)
【受賞歴】福澤賞、日本産科婦人科学会栄誉賞、松本賞
(3)川地真史氏
一般社団法人公共とデザイン共同代表 / 一般社団法人Deep Care Lab代表理事
Aalto大学CoDesign修士課程卒。デザインコンサルティングを経て独立。その後フィンランドにて行政との協働やソーシャルイノベーション研究を行う。クリエイティブ・アプローチを通じたケアの発露と想像力を促す実践を探求中。公共とデザインでは産むの物語を問い直す『産まみ(む)めも』プロジェクトや渋谷区のイノベーションラボ設立に従事。
(4)松本亜樹子氏
NPO法人Fineファウンダー/理事
長崎市生まれ。国際コーチング連盟マスター
認定コーチ。フリーアナウンサーとして全国で活躍ののち、自身の不妊の体験を生かして友人との共著『ひとりじゃないよ!不妊治療』(角川書店)を出版。それをきっかけに2004年、Fineを立ち上げて不妊の悩みを抱える女性らをサポートしている。不妊治療に関する厚生労働省の専門委や検討委の委員を歴任。著書に『不妊治療のやめどき』(WAVE出版)など。
※たくさんのご応募ありがとうございました。
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「働きやすい会社って・・・何!?」
ホンネを語り合うワークショップ
■ワークショップ概要
本イベントでは世界不妊啓発月間を契機に、将来を担う皆さんと、不妊治療やそれ以外の健康課題を社会全体でどう解決していくことができるかという社会問題を一緒に考えてみたいと思います。
第一部では、参加者の皆さんがそれぞれ学生時代に想像していた「働く」の概念が、社会人となった今どのように変化してきたかを議論します。第二部では、不妊治療を一つの事例としながら、不妊治療を含む個人のさまざまな健康課題と「働く」をうまく両立させることができるのは、どういった会社なのかを考えます。この議論と、参加者の皆さんそれぞれの現在の仕事環境を照らし合わせて考えたときに、「働く」とはどのようなことなのか、どんな会社で働いてみたいのか、を考えるきっかけとなるかもしれません。
■テーマ
ズバリ!ホンネを語り合おう!
「働きやすい会社って・・・何!?」
■日時
6月10日(土)10:00-12:30(会場受付開始:9:45-)
■実施形態
リアル開催
■場所
Plug and Play Shibuya
東京都渋谷区道玄坂一丁目10番8号 渋谷道玄坂東急ビル1F・2F
※渋谷駅から徒歩4分
■参加対象者
20代・30代の社会人(企業にお勤めの方・雇用形態は特に問いません)
■参加人数
最大20名
※応募者多数の場合は事務局で調整をする場合があります。
■プログラム
(1)NPO法人Fineによるプレゼンテーション
∟不妊治療と「働く」ことの両立
(2)グループディスカッション
∟「学生時代に想像していた「働く」に求めたもの、今考える「働く」に求めるものの違いは何ですか?」
∟「働く人の健康課題(不妊治療を含む)と上手に付き合いながら働ける会社制度、環境とは?」
(3)交流会(ワークショップ終了後・任意参加)
∟12時半まで各自自由に交流
■登壇者紹介
貴舩和也(きふねかずや)。1985年山口県生まれ。特定非営利活動法人Fineのサポートメンバー。31歳で結婚し、不妊治療を経て2児の父となりました。不妊治療の経験を通して感じたことを多くの方へお伝えする活動をしています。
■提供
本ワークショップは「オルガノン株式会社」と「特定非営利活動法人Fine」の共催にて提供します。
※企業の経営者様、人事担当者様、メディア関係者様へ
本ワークショップの詳細をご希望の場合は個別にご案内させていただきますので、以下までお問い合わせください。
【問い合わせ先】
特定非営利活動法人Fine 世界不妊啓発月間イベント事務局
m-action@j-fine.jp
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共催
※たくさんのご応募ありがとうございました。
ママ・パパで不妊治療を振り返る
デザインワークショップ
■ワークショップ概要
2022年4月から不妊治療にも健康保険が適用されたことにより、不妊治療がこれまで以上に身近になったといえる一方で、不妊と診断されてから、妊娠・出産に至るまでに、多くの年月を重ねているケースが、今なお多く存在します。この期間が長いことで身体的負担のみならず、精神的、時間的、経済的負担が大きくなります。
これらを踏まえ、現在、妊活中の方や不妊治療中の方など、これから子どもを望むカップルにとっての障壁がひとつでも少なくなるように、ぜひともみなさまの貴重なご経験をお聞かせください。
本ワークショップでは、みなさまのご経験をもとに不妊治療の課題を可視化できるようにグラフィックレコーディング(通称:グラレコ)を活用したデザインワークショップとして実施いたします。
不妊治療経験のある方々とともにグラフィックレコーディング(通称:グラレコ)を活用したワークショップを実施します。
◎グラフィックレコーディングとは
会議や講演、ワークショップなどのイベントで使用されるビジュアルコミュニケーションの手法です。リアルタイムで話し合いの内容をグラフィックやイラストにまとめ、ビジュアル的に表現します。
普段経験する機会もまだまだ少ない手法ですので、本イベントをきっかけにぜひご体感ください。
■テーマ
「妊活開始から出産までの期間を短くするために必要な支援とは?」
■日時
6月17日(土)13:00〜15:00
■実施形態
リアル開催
■場所
メルクバイオファーマ株式会社内
〒153-0064 東京都目黒区下目黒1-8-1 アルコタワー内(目黒駅徒歩約7分)
■参加対象者
3~5年以内に不妊治療を受けてお子さんを授かった(出産した)方、ご夫婦
※お一人でのご参加、ご夫婦でのご参加いずれもOKです。
※託児スペースなどを設置できないため、当日の子連れ参加はご遠慮いただきます。
■参加人数
最大8名
※応募多数の場合は抽選にて・先着順・または事務局側にて選考させていただきます。
■当日の参加者
・不妊治療のご経験をもつ男女
・片桐 由起子 先生(東邦大学医療センター大森病院 産科婦人科 教授)
・NPO法人Fineメンバー
■提供
本ワークショップは「メルクバイオファーマ株式会社」と「特定非営利活動法人Fine」の共催にて提供します。(サテライト共催ワークショップ)
※企業の経営者様、人事担当者様、メディア関係者様へ
本ワークショップの詳細をご希望の場合は個別にご案内させていただきますので、以下までお問い合わせください。
【問い合わせ先】
特定非営利活動法人Fine 世界不妊啓発月間イベント事務局
m-action@j-fine.jp
共催
※たくさんのご応募ありがとうございました。
ライフプランとキャリアプランについて
考えるワークショップ
■ワークショップ概要
将来いつ結婚をして、何人子どもを持ったり、どのようなキャリアを築いていきたいか、普段から意識していなければなかなか具体的にするのは難しいのではないかと考えています。
不妊もあらゆる病気と同様に、実際に発覚してから治療するといった傾向にあります。
今回の企画は複数の人生を疑似体験することで、自身の人生にどのようなイベントが今後起こりうるのかを考えるきっかけを作ります。
■テーマ
「ライフプランとキャリアプランを疑似体験して将来に備える!」
■日時
6月18日(日)10:00-12:30(会場受付開始:9:45-)
■実施形態
リアル開催
■場所
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-2-17トランスワークス青山2階シブニラウンジ
※東京都渋谷駅から徒歩7分
■参加対象者
10〜20代の大学生
■参加人数
10〜15名
■プログラム
(1)自身が考える理想のライフプラン、キャリアプランの確認
(2)2つの人生プランを疑似体験
∟結婚、妊娠、出産、キャリアと人生におけるイベントが多く発生するコース
∟現在の日本の平均初婚年齢で結婚した場合の人生コース
(3)コース体験の振り返る
∟どのようなことを感じたか、また今後どのような心構えとするのか
(4)今後の行動方針・指針をグループでまとめ、アウトプット
■提供
本ワークショップは「妊活スタイル(株式会社オンリースタイル)」、「特定非営利活動法人Fine」の共催にて提供します。
※企業の経営者様、人事担当者様、メディア関係者様へ
本ワークショップの詳細をご希望の場合は個別にご案内させていただきますので、以下までお問い合わせください。
【問い合わせ先】
特定非営利活動法人Fine 世界不妊啓発月間イベント事務局
m-action@j-fine.jp
企画・協力
※たくさんのご応募ありがとうございました。
相談窓口
Consultation Window
NPO法人Fineのピア・カウンセラーが無料で相談受け付けます!
Zoomを利用して音声のみ(ビデオOFFで顔出し無し)で行なう、40分の無料通話相談です。電話通話と同じようにお話しいただけます。
スケジュール
● 2023/06/04(日) 10:00 ~ 13:00
● 2023/06/08(木) 10:00 ~ 13:00
● 2023/06/11(日) 10:00 ~ 13:00
● 2023/06/16(金) 10:00 ~ 13:00
● 2023/06/25(日) 10:00 ~ 13:00
● 2023/06/30(金) 10:00 ~ 13:00
アクセス先
※Zoomを利用した通話相談となります。
※ZoomのビデオOFFで音声のみで実施します。
※電話と同じような感覚でカウンセリングが可能です。
※相談中のインターネットへの接続にかかる料金は、相談者のご負担となります。
※他の方が相談中の場合は「ミーティングのホストは間もなくミーティングへの参加を許可します」とZoomシステム上表示されますので、時間をおいてアクセスし直してください。
※告知終了時間になりましたら相談は終了します。
※東京都港区、東京都渋谷区、東京都中野区、埼玉県、千葉県、愛知県に在住・在勤の方は上記スケジュールに加え、別日程でもご相談いただけます。詳しくはこちらよりご確認ください。
各都道府県の不妊相談センターでも無料で相談できます!
Eラーニング
E-Learning
不妊の基礎
キャリアと妊活・不妊治療の両立を支える
インクルーシブな組織について